2018年度 勉強会
第1回 2018年2月13日 テーマ『本件相続にあたり、被相続人(医師)らが所有していた 米国所在不動産の価額について争われた事例』
近年、当局による富裕層に対する課税強化の方向性が顕著になってきているように感じます。
そこで、今回は、実務上も今後事案として増えていくと見込まれる『国外財産の評価について』を取り上げ、請求人らが相続により取得した米国不動産の不動産の評価について争った事案について解説しました。
第2回 2018年4月17日 テーマ『不整形地に関する整形地の想定方法について』
今年から広大地の評価(旧)通達24-4が廃止され、今後は不整形地に関する減価補正の正確性が求められます。
そこで、今回のテーマは、実務上、より重要性を増していくと見込まれる『レンタカー会社に賃貸している不整形地に関する整形地の想定方法について』納税者の主張が認められた事例を取り上げました。また、本件では、貸家及び貸家建付地か否かについても納税者の主張が認められましたので、合わせて解説いたしました。
第3回 2018年7月17日 テーマ『住宅用地に対する固定資産税等の課税標準の特例の適用について』
これまで、地方税を含む地方公共団体における裁決は、その全てが非公表というのが一般的でした。
しかし、約2年前に施行された新しい行政不服審査法のもと、答申や裁決が総務省のデータベースで見ることができるようになりました。
そこで、今回は、メンバーのみなさんにとって身近な地方税のひとつである固定資産税をテーマとし、「住宅用地に対する固定資産税等の課税標準の特例(住宅用地の特例)」の適用について争われた2事例についてご紹介しました。
1.事例①:主な争点「住宅か否か」
2.事例②:主な争点「建替え中で賦課期日現在"更地"の場合」
第4回 2018年9月18日 テーマ『「相続放棄」をしたにも関わらず固定資産税が課されたため取消しを求めた事例(2017.11.17茨城県龍ヶ崎市裁決)外』
今回は、不動産実務上、是非知っておいていただきたい特徴的な以下の2事例を解説しました。
1.事例①2017.11.17茨城県龍ヶ崎市(裁決)(棄却)
相続放棄をしたにも関わらず固定資産税が課されたため、その取消しを求めた事例
・主な論点:S42.1.20最高裁判決『相続放棄と登記』について
S30.3.23最高裁判決『土地に対する固定資産税の納税義務者』について
2.事例②2017.5.16東京都国分寺市(裁決)(処分取消し)
私道が「公共の用に供する道路」と認定されたにも関わらず固定資産税が課されたため、その取消しを求めた事例
・主な論点:・地方税法及び国分寺市市税賦課徴収条例、・国分寺市事務取扱要領
第5回 2018年11月20日 テーマ『都内中心部に所在する、都市計画道路予定地の区域内となる部分が敷地の約90%を占める土地の評価額について争われた事例』
今回は、都市計画決定後、約60年事業化されないまま現在に至る都市計画道路予定地が敷地のほとんどを占める土地の評価額について争われた事例を取り上げました。首都圏等においては、不動産実務上も同様の事例が多数見受けられますので、今回是非知っておいていただきたい特徴的事例を解説しました。
事例:東京国税不服審判所 裁決番号:平270088 裁決年月日 平28.02.12 裁決結果:棄却